「私は日本人だ」
「私は日本人だ」という言葉は一見ごく普通の言葉であるが、この言葉の裏に隠された意味は非常に奥が深いのである。というのも、この言葉が存在するということは、それに見合った存在理由があるはずだからである。いつどんな状況下で出された言葉なのであるのか、誰が誰に対して使う言葉であるのか等、これらの答えを紐解いていけば自ずとこの「私は日本人だ」という言葉の裏に隠された意味が理解できるはずである。そこで、今回はこの「私は日本人だ」という言葉について論じていく。
まず、「日本人」という言葉はどの様にして生まれたのであろうか。当然「日本人」という言葉が存在する為には、まず国である「日本(国)」という言葉が必要である。ではなぜ「日本(国)」という言葉は存在するようになったのであろうか。一番大きな理由は外国を意識、或いは外国と関わりを持ったからである。(ここで言う外国というのは全世界を指すのではなく、中国という世界帝国を指す。)中国という強大な世界帝国が存在したおかげで、自分達を振り返り、改めて「自分達は何者であるのか」と自問することが出来たのである。また他国との戦争、貿易も「自分達は何者であるのか」という疑問を深めた大きな要因であると言える。もし外国というものが存在しない、或いはそれを知らなければ、「私は?人だ」という表現は生まれなかったであろう。つまり「私は日本人だ」という言葉は、専ら中国に対して使われた言葉だと言える。
「私は~だ」という表現には、実は他者と区別しているという意味が含まれている。初対面の人とは自己紹介をするが、自己紹介はなぜ必要なのであろうか。もちろん相手は自分のことを知らないので、自分のことを紹介する為である。極端に言えば、相手は自分ではないので自己紹介が必要なのである。つまり「自分は相手とは違うのだ」という考えの下で自己紹介は行われているのである。
比較する対象(相手)が無ければ当然自己紹介をする必要も無い。比較しなくても良い同類の対象であっても同じである。しかし実際にそんなことは無いので、人々は初対面の人と出逢った場合、自己紹介を欠かさずするのである。
以上のことを踏まえると、「私は日本人だ」という言葉は、まず他者の存在があり、そしてその他者と区別するために生まれたのであると言える。
ご意見・ご感想お待ちしております。
ブログ , 学問肌記事一覧. 6 comments
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難しくて分かりまちぇん
もっと簡単に説明してください。
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遣唐使とかのもっと前からかな?
邪馬台国から日本に変わった瞬間があるはずですよね(^-^)
中国相手に作られた言葉は理解できますね(*´д`*)
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日本人側に『自分たちは中国とは違う』という意識がはじめからあったのか、中国側が私達を彼ら自身と区別したのが発端なのか…
中国が日本を蔑視した『倭』という言葉がありましたよね。
どっちが先だったのかも興味深いですね♪
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>ぺこぺこさん
どの部分が分かりづらいのかを提示してもらえますか?
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>たくさん
遣唐使より前ですね?
相手が何者なのか分からなければ遣いを送れませんからね^?^;
外国(中国という世界帝国)があったからこそ、日本という言葉が出来たんです★
昔は民衆にそれぞれの名前なんてありませんでしたからね?あるとすれば、家名ですね。
個人に名前がつくようになったのも、ごくごく最近のことなのです^0^
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>ごはんさん
日本人側に『自分たちは中国とは違う』という意識と言うより、「あいつらは中国人だ。じゃあ我々は何者なのか。」という意識だったと思います。もちろんこれと同じ様に中国も思っていたはずです。
ただ、どちらが先かというと十中八九日本からでしょう。コメントに書いた通り、中国は世界帝国でした。そして、遣唐使に至っても中国は明らかに迎える側ですので、周囲の国を気にすることは少なかったでしょう。
しかし、世界帝国だけに、小さな日本には目をむけることも少なかったでしょうね。
その名残で現在の「小日本」という言葉が出来たんでしょう。
日本が中国を蔑視した「支那」という言葉もありますよね。